大型猫を飼うために必要なものは、普通の猫と同じです。しかし、大型猫用の猫用品を準備する時には、一般的な猫種と比べて特別な準備とケアが必要です。
例えばサイズ感であったり、素材の耐久性などが挙げられます。大型猫には長毛の猫も多いので、長毛に適したブラシや室温調整も必要です。キャットフードも大型猫用が理想的です。
そこでこの記事では、大型猫の飼育に必要なもの、費用、そして注意すべきポイントを詳しく紹介します。大型猫を迎える前に、適切な知識を身につけましょう。
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大型猫の特徴と普通の猫との違い
大型猫と普通の猫(一般的な大きさの猫種)の違いについて簡潔に説明します。
大型猫の体重・体高・体長
- 大型猫の体重
5kgよりは重いという認識を推奨。8kg以上は大型猫種の中でも特に大きいサイズに分類される。
一般的な猫:3~5kg - 大型猫の体高
25cmよりは長いという認識を推奨。30cm以上は体高の高さが特徴的に見える。
一般的な猫:23~25cm - 大型猫の体長
45cmよりは長いという認識を推奨。65cm越えは特に長い猫に分類される。
一般的な猫:30~45cm
大型猫と小型・中型の猫を比べた時に最も顕著に見られる違いは骨格です。
大型猫はその大きな体を支えながら狩をしたり様々な動きに対応するため、必然的に筋肉質でがっしりとした体つきの体型へと進化しました。
次点として、大型猫は長毛の被毛をもつ品種が多い傾向にあります。
これは、大型猫の多くが寒い地域原産ということで、寒さに耐えるべく長毛を手に入れたとされています。
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大型猫の性格的特徴
個体差はあれど、大型猫は全体的に穏やかで従順な子が多い傾向があります。
大きさも関係しているかもしれませんが、飼い主さんを静かに観察する様子から「犬のよう」と形容されることも多いです。
世界一大きい猫種と称されるメインクーンは「ジェントル・ジャイアント(優しい巨人)」と呼ばれるほどに大きさに反しておとなしい子が多いです。
マイペースで好奇旺盛で活発なイメージが先行しがちな猫ですが、大型猫には統計的にこのような報告が多いです。
大型猫の成長期間
一般的な猫種は、生後12ヶ月で成猫になります。つまり、身体的な成長が1年で完了します。一方の大型猫は、成長が完了するまでに3〜5年を要します。
大型猫と一般的な猫の違いとして、身体的な特徴の次に印象的なのがこの成長期間の違いです。
愛猫の発育を長期間見守ることができると同時に、健康的に成長できるように必要なものを揃えたりと適切な準備が重要となります。
大型猫を飼うのに必要なもの
大型猫を安全な環境で飼うために、適切な猫用品を準備しましょう。
大型猫の猫用品を準備する際に重要視するべきポイントは、大型猫の体のサイズと体重を考慮することです。普通サイズの猫向けに設計されている猫用品は、大型猫にとって小さすぎて居心地が悪かったり、壊れやすくて危険な場合があります。キャットタワー、トイレ、猫用ケージ、爪とぎなどが該当します。
その他の大型猫を飼うために必要なものを含め、紹介していきます。
猫用品を準備する際の初期費用については普通サイズの猫と同じ程度です。強いて言えば大型猫用ケージはサイズの問題から高額になるケースが想定されます。
大型猫用ケージ
大型猫を飼うにあたり、猫用ケージを準備して置くことは飼い主さんと大型猫にとって大切です。大型猫にとっては、唯一の自分だけの安心できるスペースとなります。飼い主さんにとっては、緊急時や部屋の大掃除をする際、来客時などに愛猫を待機させて置くことができます。
また、大型猫サイズのケージを準備して置くことで、猫用トイレやケージに装着できる水飲み器、食器をケージ内に設置できます。これは省スペースを実現できるのみならず、何かあった時(愛猫の体調不良など)に大型猫の生活がケージ内で完結できるというメリットもあります。
実際に大型猫であるサイベリアンを飼育している筆者にとって、大型猫用ケージを準備することは非常に重要なポイントであると感じます。
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大型猫用ベッド
大型猫は体のサイズが大きいため、普通サイズの猫用ベッドでは窮屈でリラックスできない場合があります。飼い主さんが望んでいない場所を寝床にしている場合は、猫用ベッドが適切でない可能性があります。
裏を返せば、大型猫用のベッドを準備することで、愛猫の睡眠の質の向上と飼い主さんにとってストレスのない環境の両方が実現可能です。
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大型猫用食器・給水器
食器に関しては、ある程度高さのあるお皿を準備しましょう。大型猫は体高が高く、首を低い位置まで屈めながら食べることに苦痛を感じます。特にシニア猫に近づくと、関節の痛みもあって中々ご飯を食べてくれない場合があります。
給水器に関しては、特に大型猫用として販売されているものはありません。筆者の実体験をもとにすると、大型猫は力が強いために水飲み器を倒してしまうことがよくあります。水が床に溢れますし、癖になると遊びの一環として水飲み器を倒してしまいます。
大型猫を飼う場合は、土台がしっかりしていて安定性のある水飲み器を選びましょう。
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大型猫用トイレ
大型猫を飼うにあたり、必ずと言っていいほど必要なものが大型猫用トイレです。
トイレが小さくて窮屈だと、トイレの外で粗相をする可能性が高まります。また、猫はトイレをする場所を決めるためにクルクル回転する習性があるため、ある程度のスペースが求められます。
適切なサイズ感のトイレを準備しましょう。
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大型猫用爪とぎ
猫用爪とぎに「大型猫用」という表記は稀有です。しかし私の実体験では、大型猫は体重が重く力も強いため、土台の軽い爪とぎや高さのない爪とぎでは不十分だと感じています。
土台の軽い爪とぎは簡単に傾倒させてしまいますし、気に入らない爪とぎは使わずに、壁や家具で爪とぎをしてしまいます。
壁や家具をボロボロにされないためにも、大型猫に適した設計の爪とぎを準備しましょう。
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大型猫用キャットフード
大型猫を飼うにあたって必要なものの中に、大型猫用のキャットフードが入っていると言っていいでしょう。大型猫の大きな骨格を形成・維持する為だけではなく、体重に耐えうる筋肉・関節を発達させて関節炎の予防をもたらします。
食べ過ぎによる肥満の予防には注意が必要ですが、それでも大型猫向けのキャットフードを準備して食べさせてあげることは重要なポイントです。
費用面も普通サイズの猫と大差ありません。
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トップページより是非ご確認ください!
大型猫用猫用キャリー
猫用キャリーは、動物病院やペットサロンに通う際に役立つ猫用品です。緊急時も含め、必ず1つは準備し置くべきです。
大型猫のサイズを考慮した大きさの大型猫用キャリーを選び、愛猫がストレスなく外出できる環境を整えましょう。
力の強い大型猫をスムーズに出し入れできる設計になっているキャリーがおすすめです。
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大型猫用おもちゃ
猫用おもちゃは、猫のストレス解消や飼い主さんとのスキンシップに役立つ猫用品です。
大型猫向けとして販売されているおもちゃは少ないですが、耐久性や安全性に配慮しておもちゃを選びましょう。
すぐに壊れてしまったり、バラバラになって誤飲の危険性のあるおもちゃではなく、愛猫のお気に入りの丈夫なおもちゃを準備しましょう!
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大型猫用ブラシ、爪切り
大型猫の中には長毛の被毛を持つ猫種が多数存在します。
大型猫を飼うにあたり、長毛・中毛用のブラシを準備しましょう。大型猫には日々のブラッシングが必要です。
また、ブラシと共に必要なものとして猫用爪切りが挙げられます。爪切りに関しては、普通サイズの猫と同じもので結構です。
長毛種猫の毛玉対策とお手入れ!ブラッシング嫌いの子はどうすればいいの?
- 800年以上続く刃物産業の町、岐阜県関市で生産
- 日本製鋼の刃でスパッと切れて、爪割れ防止
- ハンドル内側に滑り止め:安定した持ち心地
- 猫へのストレスを軽減+利き手を選ばない
大型猫をお迎えする準備と費用
大型猫を迎える・飼うには、初期費用と維持費用がかかります。まず、適切なキャットタワーやトイレ、ベッドなどの購入が必要です。また、初めての健康診断やワクチン接種にも費用がかかります。維持費用(月々の費用)として、餌代や猫砂、定期的な健康診断の費用が挙げられます。おもちゃの買い替えもあるでしょう。
これらを総合的に考慮して、費用の内訳を予算化しましょう。
大型猫を生涯(約15年)飼うために必要な費用は、約200万円(年間約13万円)とされています。子猫の購入費用・初期投資として必要なものの購入には個人差が生じますが、計画的な飼育の準備として買い揃えておくべき猫用品を確認しておきましょう。
子猫をお迎えする際に準備するグッズとその理由を紹介します
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大型猫を飼うのに気をつけるポイント
大型猫を飼う際に気をつけるべきポイントを紹介します。
- スペース
大型猫は広いスペースと豊富な運動を必要とします。キャットタワーやキャットステップの導入、フローリングの掃除を行いスペースの確保に努めましょう。 - 抜け毛予防
長毛種の猫の抜け毛は目立ちます。定期的なブラッシングと掃除で予防できますが、それでもある程度は覚悟しておきましょう。
サイベリアンの抜け毛対策!長毛猫のブラッシングと毛のお手入れ方法 - 室温管理
長毛種の場合、保温効果が強く寒さには強いです。一方で、夏の暑さにはめっぽう弱いので、熱中症予防のためにも夏の室温管理に気をつけましょう。
サイベリアンが快適に過ごすために室温管理をしよう!夏の熱中症対策もご紹介
キャットタワーを設置するスペースがある場合は、大型猫用(耐久性のある)キャットタワーは必ず導入すべきだと思います。
大型猫におすすめの猫用品
それでは、大型猫を飼うために必要なものをまとめてご紹介します
今回は、飼育にあたって準備しておくべき猫用品の中から、本当に満足できたと感じるものをピックアップしました!
大型猫用食器
- 浅広な器:ヒゲ・胸毛にあたらない
- 電子レンジ・食洗機OK
- 滑り止めシリコン付き
- 「かえし」付き:食べこぼしの防止
猫は比較的食道がまっすぐ、という身体的特徴があります。低い位置に食器を置くのではなく、食器を脚付にしてあげることで、逆流を防ぎ、吐き戻しを軽減してくれる効果があります。
加えて「斜めタイプ」なので、フードが手前に集まるので食べやすく、浅広設計の器でひげが当たることを防止します!
我が家のサイベリアンもしっかり食べてくれますし、お皿をひっくり返すこともなくて助かっています。
自動給水機
- ステンレス鋼トレイ:約80mlの貯水容量で停電時にも水を供給可能。
- 四層フィルター構造:多重ろ過システム搭載。ペットの被毛、食べカス、埃、臭いなどを除去
- 2.5L大容量:猫1匹に約8日間の水を供給可能。水不足時には自動的に電源を遮断。超静音設計
- 3種類の給水モード:多様な飲水モードで飽きさせずに飲水への興味を増やす。
スタイリッシュでクールなデザインのこの自動給水器は、機能性も抜群です。大容量の貯水タンクに加え、多重ろ過システムによって水の清潔さを極限まで保ちます!
お部屋のインテリアとの相性を考慮したり、コンパクトで機能的な水飲み器をお探しの方には特におすすめです。
蛇口から滴る水滴を好む猫は多いため、このノズル仕様の給水器に興味津々になること間違いありません。
- ベストセラー品
- 貯水量十分・長時間の外出時も安心
- 安定感抜群で転倒の恐れなし
- 電源不要のため置き場所を選ばない
- ペットが舐めても安全な樹脂で作られている
この商品は、定番のベストセラー品です!1つは手元に置いておきましょう。
私も実際に使用していますが、お掃除簡単+水を足す回数が減って楽チンです!
透明設計で外から貯水量が確認できるのも嬉しいポイントです。
大型猫用ケージ
- ストッパーキャスター付き&ワイド扉
- 多頭飼い対応:位置を自由に設置できる棚板
- 梯子付き、子猫やシニア猫の段の移動をサポート
- 組立簡単&組替え自由:1,2段タイプとしても利用可
必要機能をほぼ全てクリアした上で、組み立ての簡単さ、段数の変更も楽チンのおすすめケージです。
猫用扉、ワイド扉もついているので、トイレのお掃除も容易ですし、猫ちゃんにとっても飼い主さんにとってもwin-winの機能性商品です!
- 3段各階に扉があり、お手入れ簡単
- ベッド、トイレ、餌・水飲み器設置可能
- お部屋のスペースをとらずに愛猫の快適さを実現
- 組み立て簡単、板も分厚く耐久性に自信
この商品の最大の特徴は、設置面積がコンパクトにも関わらず、高さと機能性でメリットを生み出している点です。
3段全てに扉がついているので、お掃除やちょっとしたお手入れもストレスなく可能です。
1階の扉は広めで中央にあるので、トイレのお手入れもストレスなく取り組めます!
大型猫用キャットタワー
- 上り下りしやすいオールマイティーな充実設計
- 省スペースで、狭いお部屋にもおすすめ
- 動線が途切れなく、子猫やジャンプの苦手な愛猫でも楽々に登り降り
- 加厚した幅広い底座と4ヶ所の支柱で、安定性UP
安定感のある分厚い土台(3cm)と4本の支柱、各ステップへ配慮された動線設計がある、大型猫向けのオールマイティーな据え置き型キャットタワーです。
シンプルなデザインの中にも、キャットタワーに必要とされる遊び心が全て凝縮されています!
大型猫向けのキャットタワーをお探しの飼い主さんにとって、まず間違いない一品です。
大型猫用キャリー
- 天井はファスナーで開閉式=出し入れがスムーズ
- お家やお出かけ先でもベッドとして使用可能
- 3WAYペットキャリー①肩掛けショルダー②手持ち③キャリーオンバッグ
- 本体にシートベルトを通し座席と固定可能
「素材はソフトとハードの中間であり、使い勝手がいい」「上開き部分の素材がしっかりしている為、猫を入れやすい」と高評価です。
広いスペース、両サイドのポケット、マットは両面使用できるため季節に合わせて変更可能、持ち方様々で底面に滑り止め付き、、、完璧です。
総合力で評価した場合、この商品がベストと言えるでしょう!
大型猫用爪とぎ
- 体を伸ばして爪とぎ可能:家具や壁での爪とぎ防止
- 優れた安定性:シリコングリップ搭載
- 耐久性抜群:長持ちでゴミもでない
- 中に鈴が入ったボールで遊ぶ:用途多彩
L字型で高さもあるため、猫が体を伸ばしながら爪とぎをすることができます。のびのびしながら爪とぎをする姿をよく目にしますよね。
これは猫の習性なので、爪とぎに高さがあれば、壁や他の家具で爪とぎをする機会を防止できます。
また、壁際にコンパクトに設置できますし、安定性もあるので、最小スペースで最大の実用性を発揮します!
猫と快適に暮らすために大切なこと
大型猫を安全に健康的に飼うためには、耐久性や構造が大型猫用に設計された猫用品を準備することが大切です。愛猫にとって本当の意味で必要なものを飼い主さんが見極め、費用面や実用性を考慮して購入しましょう。
必ずしも高級な商品が愛猫と飼い主さんの生活を豊かにするとは限りません。
しっかり投資を惜しまないポイントと、安くても利便性のあるものをチョイスし、愛猫の健康を守りながら幸せな猫生活を満喫しましょう!
- Q大型猫の飼育において、必要なものとは?
- A
・広いスペース、大きなキャットタワー
・食事の量と栄養
普通サイズの猫よりも食事量が多い。特に成長期には高カロリーの食事が必要。
豊富な動物性タンパク質やオメガ3不飽和脂肪酸などを積極的に取り入れるべき。・猫用品の選び方
全般的に大きめで耐久性のある猫用品が好ましい。安定性も重要。