大型猫種の大きさや、その特徴の違いをご存知でしょうか？
特にノルウェージャンフォレストキャット、サイベリアン、ラグドール、メインクーンなどの日本でも人気で頭数も多い猫種を比較して見分けられる方法は気になりますよね。
そこでこの記事では、これらの大型猫種の魅力や違い、飼いやすさを比較し、大型猫との生活をより豊かにするポイントを紹介します。
世界一大きい猫ランキング！大型猫の大きさを品種ごとに比較
大型猫の特徴と魅力
大型猫種はその存在感と愛嬌ある性格で多くの飼い主さんから愛されています。特にノルウェージャンフォレストキャットやサイベリアン、ラグドール、メインクーンなどの家猫として親しみのある大型猫たちは、体重が5kgを超えることもありますが、その大きさとは裏腹に穏やかで人懐っこい性格が魅力です。
大型猫は家族との強い絆を築くことができ、室内での静かな時間を共有するのにも適しています。
大型猫の違いや大きさを比較する前に、ノルウェージャンやラグドール等の上記で触れた一般的に言われている大型猫種の特徴を簡潔にご紹介します。
大型猫の体重（大きさ）
体重
一般的な猫：3~5kg
大型猫：5kgよりは重いという認識を推奨。8kg以上は大型猫種の中で特に大きな猫に分類される。大型猫の平均体重はメスが4-6kg、オスが6-10kg程度。
体高
一般的な猫：23~25cm
大型猫：25cmよりは長いという認識を推奨。30cm以上は体高の高さが特徴的に見える。
体長
一般的な猫：30~45cm
大型猫：45cmよりは長いという認識を推奨。65cm越えは特に長い猫に分類される
サイベリアンフォレストキャットはどれくらい大きい？体重推移や成長段階ごとの大きさを解説！
大型猫の性格的特徴
個体差はありますが、大型猫は全体的に穏やかで従順な子が多い傾向にあります。体は大きいですが、鳴き声も可愛いです。
大きさも関係しているかもしれませんが、飼い主さんも静かに観察している様子から「犬のよう」と形容されることも多いです。
因みに、世界一大きい猫種と称されるメインクーンは「ジェントル・ジャイアント（優しい巨人）」と呼ばれるほどに大きさに反しておとなしい子が多いです。
マイペースで好奇心旺盛なイメージが先行しがちな猫ですが、大型猫には統計的にこのような報告が多いです。
もちろん個体差は存在します。
ラグドールの性格は悪い？飼育にあたってのデメリットや注意点を紹介します
大型猫の身体的特徴
大型の猫と小型・中型の猫を比べた時に最も顕著に見られる違いは骨格です。
大型猫はその大きな体を支えながら狩をしたり様々な動きに対応するため、必然的に筋肉質でがっしりとした体つきの体型へと進化しました。
次点として、全ての大型猫に該当するわけではありませんが、長毛の被毛をもつ品種が多い傾向にあります。
これは、大型猫の多くが寒い地域原産ということで、寒さに耐えるべく長毛を手に入れたとされています。ノルウェージャンやサイベリアンなどが代表的な猫種です。
ラグドールの大きさと体重推移｜子猫からの成長過程を紹介します
大型猫の成長期間
一般的な猫種は、約1年で成猫になります。つまり、身体的な成長が1年で完了します。
一方の大型猫は、成長が完了するまでに3〜5年を要します。
犬の場合は大型になるほど寿命が短いことが特徴的ですが、大型猫の平均寿命は一般的な猫とほぼ変わりません。
大型猫と一般的な猫の違いとして、身体的な特徴の次に印象的なのがこの成長期間の違いです。
ノルウェージャンフォレストキャットとの違いと比較
大型猫種の大きさや特徴を比較するとともに、違いを判別する見分け方をご紹介します。
今回は、日本で大人気の大型猫ノルウェージャンフォレストキャットを中心に、他の大型猫（サイベリアン、メインクーン、ラグドール）との違いを解説していきます。
先ず、ノルウェージャンフォレストキャットの大きさと特徴をご紹介します。
ノルウェージャンフォレストキャット
- 体長・体重
成猫のオス：体重約4.5～7.0kg 体長約40cm 成猫のメス：体重約3.5～5.5kg 体長約40cm - 特徴的な部位
顔：輪郭が逆三角型／おでこに丸みがある
目：アーモンドアイでつり目
鼻：鼻筋が真っ直ぐ
尻尾：付け根側よりも先端側の方が幅広 - 体型
筋肉質で骨太。前足より後足が長く、胴長で腰の位置が高い体型は「ロング＆サブスタンシャル」と呼ばれる。 - 被毛
ノルウェージャンフォレストキャットの被毛は、極寒の寒さを凌ぐためにダブルコート構造で構成されている。 オーバーコート（太くて硬い毛）とアンダーコート（柔らかい毛）の2種類の毛でふっくらと覆われている。
ノルウェージャンフォレストキャットの性格や特徴｜飼育が大変って本当？
メインクーンとノルウェージャンの違い
メインクーンとノルウェージャンフォレストキャットを外見で見分ける方法は２つあります。
「横顔」と「耳元」を比較することです。
横顔
- メインクーン
丸い輪郭で鼻先にカーブがある。このカーブは『ジェントルカーブ』と呼ばれる。 - ノルウェージャン
逆三角形のシャープな輪郭。鼻筋は真っ直ぐ。カーブがない。
耳元
- メインクーン
耳の先に「リンクスティップ」と呼ばれる長めの飾り毛がある。 - ノルウェージャン
「リンクスティップ」がない。
耳の先に長めの毛が伸びていれば、メインクーンです。
メインクーンの性格と特徴｜他の大型長毛猫との違いとは？
サイベリアンとノルウェージャンの違い
サイベリアンフォレストキャットとノルウェージャンフォレストキャットの体型や体格は非常に似ています。サイベリアンとノルウェージャンはルーツが異なる猫種なので、少々学術的な部分にも触れながら比較します！
２種の違いの概要
| ノルウェージャン | サイベリアン | |
| 原産国 | スカンジナビア半島（ノルウェー・スウェーデン） | シベリア（ロシア） |
| 体型 | ロング＆サブスタンシャル | ビア樽型 |
| 被毛 | ダブルコート | トリプルコート |
| 体重 | 約4～7kg | 約4〜9kg |
| 性格 | フレンドリー・甘えん坊 | 知的で従順 |
体型
- ノルウェージャンフォレストキャット
ロング＆サブスタンシャル前足より後足が長く、腰の位置は高め - サイベリアンフォレストキャット
ビア樽型全体的に丸みのある体型
被毛
- ノルウェージャンフォレストキャット
ダブルコートオーバーコート（太くて硬い毛）とアンダーコート（柔らかい毛）のみ - サイベリアンフォレストキャット
トリプルコート外側から順に、オーバーコート（太くて硬い毛）・アンダーコート（柔らかい毛）・密度の高い短い毛という構造。
見分け方
サイベリアンフォレストキャットの見た目
顔：輪郭が丸型（またはクサビ型）
目：丸みがあり大きめ
鼻：横から見ると鼻筋がなだらかにカーブしている
尻尾：全体的に丸みがあり、付け根から先端までの幅がほぼ同じ
ノルウェージャンフォレストキャットの見た目
顔：輪郭が逆三角型／おでこに丸みがある
目：アーモンドアイでつり目
鼻：鼻筋が真っ直ぐ
尻尾：付け根側よりも先端側の方が幅広
一緒に過ごしてわかったサイベリアンフォレストキャットの性格や特徴
猫アレルギーについて
猫アレルギーをお持ちの方は、目や皮膚のかゆみやクシャミなどが辛いですよね。
「でも猫ちゃんが大好きで家族として迎え入れたい！」という方には、サイベリアンフォレストキャットが適しているかもしれません。
サイベリアンフォレストキャットは、他の猫種と比べて猫アレルギーの原因「フェル ディー」と呼ばれる猫の体から発生するタンパク質の分泌量が少ないことが証明されています！
猫アレルギーでも飼える猫を紹介！出にくい猫と出やすい猫を原因とともに解説します
ラグドールとノルウェージャンの違い
ラグドールとノルウェージャンの違いを学術的な外見の特徴で比較することは難しいです。
確かなことは、ノルウェージャンフォレストキャットは首元の襟毛と耳先の耳毛が非常に特徴的な生え方をしています。これは、ラグドールには見られないものです。
また、ラグドールと比較した際、ノルウェージャンフォレストキャットの顔つきはワイルドだと感じるでしょう。いかにも「野生を生き抜いて来た」という顔つきをしています！
一方で、ラグドールは比較的丸っこくてフワフワした印象を与えます。スカイブルーの瞳と色や模様がはっきりしている点もラグドールの方が特徴的でしょう。
ラグドールもノルウェージャンも穏やかな性格が特徴ですが、運動量に関してはラグドールの方が少なく、ノルウェージャンの方が活発です。
ラグドールの性格や特徴｜大型長毛種の飼い方で気をつけることを解説
まとめ
ノルウェージャンフォレストキャットとその他の大型長毛種（メインクーン・サイベリアン・ラグドール等）の間には、少なからず違いがあります。ノルウェージャンにはノルウェージャンでしか味わうことのできない絶妙な愛嬌や体験があるでしょう。
一方、性格に関しては個体差があります。飼育以前の予備知識程度に留めておきましょう。性格的特徴を鵜呑みにしてしまうと、大変さや後悔を感じてしまうでしょう。
ノルウェージャンの性格には後天的な経験も大きく作用します。飼い主さんが適切な愛情とお世話を与えることで、愛猫との唯一無二の信頼関係を築きましょう！
大型猫の飼育で気をつけたいポイント
大型猫を飼う際には、その大きさに適した居住スペースの提供が必要です。特にメインクーンやサイベリアン、ノルウェージャンフォレストキャットなどは活動的な猫種なので、適切な運動が必要です。
また、大型猫は食欲旺盛で肥満になりやすいため、食事の管理にも注意が必要です。ラグドールは上記のノルウェージャンやメインクーンと比較して運動量が少ない傾向にあるので、特に肥満への注意が必要です。
現在サイベリアンを飼育中の私の実体験を通して感じた、大型長毛種と暮らす大変さや飼育のポイントをご紹介します。一般的な大きさの猫種との違いに着目してみてください！
抜け毛の処理・抜け毛が目立つ
大型長毛種の抜け毛は非常に目立ちます。
単純に被毛自体が長く存在感があることがメインの理由ですが、「換毛期」も関わっていると感じます。猫の換毛期は、春と秋の年2回訪れるとされていますが、室内は季節による生活環境の温度差が少ないです。
よって、明確な換毛期が見受けられず、年間を通して毛が抜けやすい傾向があります。
実体験
バスタオルに被毛が付着し、不快感を感じる。
足裏や靴下に付着した抜け毛が気になる。
抜け毛がとにかく目立つ。
- 獣医師監修：健康メソッド訴求、肌に優しい
- 毛玉・スキンケア・熱中症対策におすすめ
- トップコートや肌を傷めることなくアンダーコート除毛
- 歯についた毛をワンプッシュで簡単除毛
大型猫の被毛ケア、定期的なブラッシングについて徹底解説した記事はコチラ⬇︎
長毛種猫の毛玉対策とお手入れ！ブラッシング嫌いの子はどうすればいいの？
運動神経が良く、好奇心旺盛
サイベリアンは平均体重（成猫）が約5〜7kgあります。
加えて運動神経抜群で好奇心旺盛なので、躍動感がありすぎて心配になる時が多々あります。
実体験
エアコンの上やカーテンレールに平気で乗る。
机の上の物を触って床に落とす。
イタズラが楽しくなって何度も繰り返す。
観察の結果、天井に蜘蛛を見つけて狩猟本能からカーテンレールに登ったり、（恐らく）私の注意を惹きたい時にイタズラをしていると分かりました。
これらの行動は、しつけによる改善は期待し難いです。
- 上り下りしやすいオールマイティーな充実設計
- 省スペースで、狭いお部屋にもおすすめ
- 動線が途切れなく、子猫やジャンプの苦手な愛猫でも楽々に登り降り
- 加厚した幅広い底座と4ヶ所の支柱で、安定性UP
活動的な大型猫が部屋での運動量を確保する為に、大型猫でも安全な大型猫用のキャットタワーを設置しましょう。下記リンクからおすすめキャットフードをチェック⬇︎
大型猫におすすめの人気キャットタワー特集！おしゃれなものからシンプルなものまで紹介！
噛み癖・力の強さ
大型長毛種はパワフルです！噛む力や手の力が比較的強いので、適切な対応が必要であると感じます。
爪切りを定期的に行わなければ、切り傷の危険性がある場合もあります。
実体験
子猫の時に手遊びを覚えてしまい、今でも時々見受けられる。
愛猫にとっては遊び感覚だが、爪が伸びている時などは時折切り傷がつく。
壁や座椅子で爪研ぎをして、傷がつく。
サイベリアンが暴れる理由とは？爪切りやシャンプーのやり方も紹介します
体重管理
大型で逞しい骨格を持つ大型猫は、成長期は特にいっぱい食べます。
食いつきが良いとついついご飯をあげてしまい、適正な分量がわからなくなります。肥満に気をつけなければならない一方で、サイベリアンの体型の特徴や個体差も考慮しなければなりません。
愛猫にどのくらいの分量の餌をあげるのが正しいのかの判断が難しいです。
サイベリアンの成長期ごとの餌の量を詳しく紹介！ご飯を食べない場合の対処法は？
実体験
大型長毛種なので、一般的な猫種と比べて摂取カロリーが多いことや成長期であることも重なり、適切な餌の分量が分からなくなる。
「若いんだし、食べたいだけ食べさせてやろう」という考えに落ち着きがち。
大型猫種のなかで比較的飼いやすいのは？
大型猫の中でも、ラグドールやラガマフィンは比較的飼いやすいとされています。これらの猫種は人懐っこい事に加え、成猫になるにつれて比較的運動量が減少します。体の大きさは他の大型猫と明確な違いはありませんが、ノルウェージャンやサイベリアンに比べて活発さが控えめな分家庭環境によく適応します。
また、ラグドールやラガマフィンは鳴き声が少ないと言われており、日常のケアが比較的容易であるため、初心者の飼い主さんにもおすすめです。
私はサイベリアンと生活しているため、他の猫種との違いは明言できませんが、活発に動き回る猫が苦手な方はラグドールなどが適しているのではと感じます。
猫との暮らしで大切なのは「よく知ること」
ノルウェージャンフォレストキャット、サイベリアン 、メインクーン、ラグドールに焦点を当て、大型猫種の魅力や違い、飼いやすさを比較し、大型猫との生活をより豊かにするポイントを紹介しました。
大型猫との生活は、その体の大きさや特性を理解し、適切な環境を整えることから始まります。大型猫種の飼育知識を深め、日々の生活の中で彼らとの絆を育んでいくことが大切です！
