メインクーンの性格と特徴|他の大型長毛猫との違いとは?

メインクーン

メインクーンは、ギネスブックに「世界最大の猫」と挙げられているほどの大型長毛種です。
また、アメリカにおける最古で最大の猫の品種でもあります。
「でかい猫」「体重や体長はどのくらいまで成長するの?」などと、その身体的特徴が注目されがちですが、メインクーンの魅力は他にもたくさんあります!

本記事では、メインクーンの性格・特徴に加えて、成長ごとの体重の推移や他の大型長毛種猫との見分け方についても解説していきます。
メインクーンに必要な栄養素と、それに基づいたおすすめキャットフードもご紹介しますよ!

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メインクーンとは

メインクーン
原産国を米国(ニューイングランド地方メイン州)とするメイン州公認の「州猫」

ルーツ

中東から持ち込まれたアンゴラ猫種や、米国への最初の入植者たちが英国から連れてきた猫種、ロシアなど北欧諸国の猫種、そして米国の農家に住むショートヘアーなどを交配した結果、メイン州で発生したと推測されています。
アメリカ北東部の厳しい気候の中で発生したメインクーンは、丈夫で大型な体格を持ち、「米国で誕生したはじめての猫種」だと考えられています。

逸話①
メインクーンには、その外見的特徴から、ヤマネコとアライグマが交配した結果生まれたという言い伝えがあります。
遺伝子的には不可能ですが、おそらくメインクーンの長毛の被毛や尻尾の模様がアライグマと似ていることから想像されたのでしょう。
メインクーンは水遊びが好きです。前足で水遊びをしている姿がアライグマに見えたのかもしれませんね。

逸話②
フランス革命で処刑された「マリーアントワネット」がフランスから逃げ出そうと試んでいた際、当時飼っていた6匹の愛猫(ターキッシュアンゴラ)を船に乗せたそうです。
彼女の計画は失敗したものの、6匹の猫たちはアメリカのメイン州ウィスカセット海岸に辿り着き、それが現在のメインクーンの起源となったという逸話があります。

名前の由来

メインクーンの名前の由来は、アメリカのメイン州の「メイン」とアライグマ(raccoon)を意味する「クーン」を掛け合わせたものです。

ワーキングキャットとして

メインクーンは、ネズミを退治する「ワーキングキャット」として古くから人間と共に暮らしてきました。
このような背景から、ペットとして飼いやすい猫として世界中から愛されている人気の猫種です。

メインクーンの特徴

メインクーンの特徴を簡潔にまとめます。

身体的特徴

  • サイズ(体格・体型)
    超大型種。丈夫な体。
  • 被毛
    中毛種(区分的には中毛種だが、ほぼ長毛種に近い)
  • 平均体重・体長
    体重平均:(オス)5kg~9kg(メス)4kg~6kg
    体長平均:(オスとメス)ともに約100cm=1m
  • 平均寿命
    12〜15歳

その他特徴

メインクーンは、大型で逞しい体つきに反して、意外にも静かで小さな鳴き声(問いかけているように「グルニャ~?」と鳴く)を持ちます。
飼い主さんに対してフレンドリーではある一方、常に構って欲しいタイプではなく、同じ空間を共有しながら飼い主さんを観察する習性があります。過度な依存はしないと言っていいでしょう。
詳しくは以下の性格の項目で説明しますが、基本的に温和な気質なため、多頭飼いや小さな子どもとの共生にも適応しやすい猫種です。
意外性は他にもあり、一般的な猫は高所を好みますが、メインクーンは高いところに対する興味はさほどありません。むしろ地上で過ごすことを好みます
キャットタワーの設置が困難な環境にお住いの方にとっては好都合です!

比較的手間のかからない猫種と言えますが、長毛種のため適度なグルーミングを必要とします。

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メインクーンの性格

メインクーンの性格的特徴として、以下が挙げられます。

  • 温厚で穏やか・飼い主に忠実
    小さな子どもがいる家庭や多頭飼いを検討している家庭でも比較的飼いやすい猫といえる。
    過度なスキンシップ(必要以上にベタベタされる)のは少し苦手なよう。程よい距離感が大切
  • 知能レベル・学習能力が高い
    きちんとしつけを行えば「お手」「お座り」「待て」などの芸を覚えるようになるそう。
    ダメなことはダメと、きちんと理解する力も持ち合わせているので手のかからない賢い猫種に分類される。
    個体差はある。厳しいしつけや無理に芸を教えるのは厳禁

個体差があるとはいえ、「他の生き物と生活していく上での協調性があり、穏やかで賢い猫種」です。環境適応能力が高いという言い方がしっくりきます!
猫を飼育する上で心配されがちな凶暴化(攻撃的)の心配もないでしょう。

メインクーンは、逞しい大型な体格に反して優しい性格をしていることから「ジェントル・ジャイアント(穏やかな巨人)」と呼ばれることもあります。
一方で、ワーキングキャットとしてネズミを追いかけてきた品種であるため、狩猟本能は健在です!
猫じゃらしなどで遊んであげると、好奇心旺盛で活発に運動するでしょう。

成長期ごとの体長・体重

メインクーンの体重・体長は、成猫のオスで体重約5~9kg、メスで体重約4~6kgあり、体長はオスメス共に約1m(100cm)ほどあります。
※一般的な猫の体重は約3~5kg、体長約46cmほど。メインクーンはかなり大型な猫種。

中には体重が10kgを超え、体長1m超えのメインクーンもいることから、世界最大の猫としてギネスで認定されたり、「猫の巨人」と言われるのも納得です。
成猫時のメインクーンは目安として、10kg未満の小型犬くらいです。
猫としては「でかい」ですよね!

成長過程についてですが、メインクーンは3歳まで成長を続けます。
1歳までに急激な成長を遂げ、以降はゆっくりと大きくなっていきます。

メインクーンの月齢体重ごとの特徴

1ヶ月 500g~1kg:ほかの猫と大きさは変わらない
2ヶ月 1kg~1.5kg:ほかの猫と比べて手足が大きいものの大きな差は見られない
3ヶ月 1.5~2.0kg:動きが活発になる
4ヶ月 2.5kg~3kg:成長が著しい時期でほかの猫との体重差が出始める
5ヶ月 3kg~3.5kg:雌は体重増加が緩やかになる
6ヶ月 3.5kg~4.5kg:雄はまだまだ成長中
7ヶ月 4.5kg~5.0kg:顎がしっかりしてきたり毛がふさふさになる
8ヶ月 4.5kg~5.5kg:雄の成長が緩やかになる
9ヶ月 5.0kg~6.0kg:個体差が出始める
10ヶ月 5.0kg~6.5kg一般的な猫の成猫時の大きさになる
11ヶ月 5.0kg~7.0kg:骨格がしっかりし体にも厚みが出始める
1歳~3歳 〜8kg:1歳で毛並みがまとまり、以降3歳までゆっくりと成長し続ける。

※個体差あり。中には2歳辺りで成長が止まる固体もいるが、多くは3歳までゆっくりと成長する。

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他の大型長毛種猫との違いは?

その他の代表的な大型長毛種であるノルウェージャンフォレストキャット、サイベリアンフォレストキャット、ラグドールとの比較・見分け方を解説します!

ノルウェージャンフォレストキャットとの違い

メインクーンとノルウェージャンフォレストキャットを外見で見分ける方法は2つあります。「横顔」と「耳元」です。

横顔

  • メインクーン
    丸い輪郭で鼻先にカーブがある。
    このカーブは『ジェントルカーブ』と呼ばれる。
  • ノルウェージャン
    逆三角形のシャープな輪郭。鼻筋は真っ直ぐ。カーブがない。

耳元

  • メインクーン
    耳の先に「リンクスティップ」と呼ばれる長めの飾り毛がある。
  • ノルウェージャン
    「リンクスティップ」がない。

耳の先に長めの毛が伸びていれば、メインクーンです。

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サイベリアンフォレストキャットとの違い

メインクーンとサイベリアンフォレストキャットの体型や体格は非常に似ています。
サイベリアンも大型長毛種であり、10kgを超える個体も存在します。
両者の決定的な違いは「被毛」にあります。

メインクーンの被毛は「シャギーコート」と呼ばれる、毛の長さが不ぞろいで光沢のある分厚い毛質をしています。決まった毛柄はなく、タビーやバイカラーが多い傾向ですが、様々な毛色や毛柄が存在します。
一方のサイベリアンは、寒さや雪から身を護るためのオーバーコートは皮脂分が多く硬い手触りです。その下に、アンダーコートが密になって生えています。サイベリアンのなかには「トリプルコート」という、厳しい冬の寒さにも耐えられる3層構造の被毛をもつ個体も多く存在します。

体格や容姿の雰囲気は非常に似ています。
1番の違いは被毛ですが、見分けはつきにくいですよね。
私の個人的な感覚ではありますが、サイベリアンとメインクーンの見分け方は、「耳」にあるような気がします。

あくまで個人の主観ですが、メインクーンの耳の方が若干長くて尖った印象であり、「リンクスティップ」も印象的に伸びている気がします。
※私はサイベリアンフォレストキャットを飼育しています。

猫アレルギーについて

猫アレルギーをお持ちの方は、目や皮膚のかゆみクシャミなどが辛いですよね。
「でも猫ちゃんが大好きで家族として迎え入れたい!」という方には、サイベリアンフォレストキャットが適しているかもしれません。
サイベリアンフォレストキャットは、他の猫種と比べて猫アレルギーの原因「フェル ディー」と呼ばれる猫の体から発生するタンパク質の分泌量が少ないことが証明されています!
詳しくは下記リンクにまとめているので、気になる方は是非ご一読ください。

一緒に過ごしてわかったサイベリアンの性格や特徴 | 猫アレルギーが出ないって本当?

ラグドールとの違い

メインクーンとラグドールは一見似ていますが、大きな違いはシンプルで、「体長」です。

ラグドールの平均体重は4.5~7kgとメインクーンとあまり変わりませんが、平均体長が約1m(約100cm)あるメインクーンに比べて、ラグドールの平均体長は約50cmです。
平均値で見ると、ラグドールの体長はメインクーンの半分ほどとなります。

どちらがメインクーン?と思った時は体長から比較してみましょう!
ラグドールの性格や特徴|大型長毛種の飼い方で気をつけることを解説

メインクーンの特徴にあった栄養素とフード

メインクーンのキャットフード選びをスムーズにするための情報とおすすめ商品をご紹介します!
大型長毛種だからこそ抱える問題もあります。
毎日食べるキャットフードから必要栄養素を取り入れて、愛猫の健康を維持しましょう。

メインクーンに必要な健康サポート(フード編)

体長・体重ともに大型な身体を支える関節の健康維持

メインクーンは大型の猫種のため、他の猫種に比べて関節に負担がかかりやすいです。
特に肥満体型であったり、過度に激しい運動をすると、関節に負担がかかり軟骨の摩耗や硬化を引き起こします。
関節の健康維持のため、関節軟骨の成分である、コンドロイチン硫酸・グルコサミンが配合されたフードを選びましょう。

また、骨や筋肉の形成を促す高タンパク質なキャットフードを選んであげましょう。
肉食動物である猫にとっては、植物性タンパク質ではなく動物性タンパク質(肉や魚などの動物性たんぱく質が主原料のもの)が栄養源です。
高タンパク質のキャットフード(=含有率35%以上が目安)!

心臓のケア

メインクーンは、肥大型心筋症の発症率が比較的高い猫種と言われています。メインクーンとラグドールについては、この病気に関連する遺伝子が特定されています。
遺伝に関する病気であるため、残念ながら確実な予防手段はありません。
一方で、Ⅼ-カルニチンタウリンオメガ3系不飽和脂肪酸(EPA・DHA)の不足と肥大型心筋症の発症に関連があることが示唆されているため、これらの栄養素を食事から充分にとらせてあげましょう。

長毛で密な美しい被毛を保つ

メインクーン独特の美しい被毛を維持するには、被毛のもととなるタンパク質を十分に摂取する必要があります。
同時に、毛のしなやかさを維持する適切な量の脂肪酸も必要です。
皮膚の健康を維持するために、健康的な代謝を助けるビタミンA 、セラミドの合成を促進し、皮膚を乾燥から保護する働きをするビタミンB群(ナイアシン、パントテン酸、コリン)を適切に摂取する必要があります。

メインクーンの抱える課題解決のために大切な栄養素について解説しましたが、最も大切なポイントは栄養バランスです。
添加物を多く含むものを除けば、メインクーンにとって素材が何であるかは、そこまで重要ではありません。
ただし、大前提として動物性タンパク質グレインフリーヒューマングレードといった項目は推奨されています。

メインクーンにとっての食べやすいフードを選ぼう

メインクーンの顎は四角い骨格をしています。この特徴から、フードの粒を口で挟みこむように食べます。
そのため、小粒は不向きですし、丸のみしてしまう危険性もあります。
しっかり咀嚼してもらうために、大粒のフードがオススメです。
※個体差に依存しますが、匂いや食いつきも重要なポイントです。

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 メインクーンにおすすめのキャットフード|必要な栄養素や餌の量を紹介します

まとめ

今回は、大型長毛種メインクーンの起源、身体的/性格的特徴を解説しました。
関節サポートや美しい長毛を維持するための栄養素にも触れたので、おすすめキャットフードもぜひ参考にしてくださいね!
飼い猫として世界一巨大(でかい)ともいわれる超大型種メインクーンはその外見だけでなく穏やかでフレンドリーな性格も非常に魅力的です。
この機会に、大型長毛種についての知見を深めてみてはいかがでしょう?

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