折れ耳のスコティッシュフォールドは病気になりやすい?突然死や寿命について

スコティッシュフォールド

世界中で大人気の猫種スコティッシュフォールドは、皆さんご存知ですよね?
可愛いお耳と穏やかな性格が特徴です。
そんなスコティッシュフォールドについて、「病気になりやすい」「かわいそう」などという意見を耳にした方もいるのではないでしょうか?
今回は、「スコティッシュフォールドは病気になりやすい」「遺伝的にリスクが高い」などと言われている理由と実情について解説していきます。

これから猫を家族に迎えようと考えている方、スコティッシュフォールドを飼育されている方も是非ご一読願います!

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折れ耳が可愛いスコティッシュフォールド

スコティッシュフォールドの基本情報と、遺伝的なリスクについて解説します。

起源・概要

スコティッシュフォールドは、スコットランドで折れ耳の白猫が生まれたことが起源とされています。その珍しい折れ耳が愛くるしく特異性があるとされ、計画的に繁殖されるようになりました。
この耳は、自然突然変異であり不完全な優性遺伝子に由来するため、折れ耳と直耳の両タイプが存在します。
体は中型サイズでメスであれば3~5キロ、オスであれば3~6キロ程度になります。
スコティッシュフォールドには、伝統的な色や模様、長毛や短毛の種類があります。銅色が最も一般的な目の色ですが、他の色も見られます。
全体的に丸い顔、丸い目、丸い体の特徴を持っています。

性格

スコティッシュフォールドの性格は「知的で好奇心が強い」「人懐っこい」「穏やかで甘えん坊」などが挙げられます。
家の中で隠れることや恥ずかしがることは少なく、常に人々の側にいることを好みます。

特徴

部屋を移動する際には、人を追いかけることもしばしばあり、犬のようだと表現されるほど、賢く人に懐きやすいです。
また、その賢さから物を投げてそれを取って来る遊びを教えることも可能だとか!
多くのスコティッシュフォールドは好奇心旺盛で流れる水を飲むのを好んだり、食事や飲み物を足で触ったりすることもあります。
他の猫種と比較した場合、スコティッシュフォールドの運動量はそれほど活発ではないとされています。
おとなしい印象で鳴き声も比較的小さいことから、マンションで飼育する場合でも安心です!

スコティッシュフォールドの性格や特徴|病気になりやすいって本当?

スコティッシュフォールドの遺伝的なリスクについて

前述の通り、スコティッシュフォールドの折れ耳は自然突然変異であり不完全な優性遺伝子に由来します。
折れ耳のスコティッシュフォールドは染色体異常(骨軟骨異形成の遺伝子)を持っています。

言うならば、折れ耳のスコティッシュフォールドには100%なんらかの骨の異常が出現するとされています。軟骨で形成されている耳にも症状が現れた場合、折れ耳となります。
結果として、遺伝的に外耳炎骨軟骨異形成症などの疾患を患いやすい猫種となってしまっています。
遺伝的な病気のため決定的な治療法はなく、痛みを和らげるための対処療法しかありません。
骨軟骨異形成の症状が手足に現れると、痛みから高い所へ登らなくなったり、触られるのを嫌がるようになります。
折れ耳のスコティッシュフォールドは、「立ち耳のスコティッシュフォールドよりも遺伝的に病気になりやすい」というのが事実です。

折れ耳の遺伝と病気になりやすい理由

折れ耳の遺伝に関しては、スコティッシュフォールドの繁殖が大きく関わっています。

繁殖背景

稀有で可愛らしいとされる人気の折れ耳(疾患を後押ししやすい)は、意図的に繁殖されています。
スコティッシュフォールドは必ずしも折れ耳が生まれる猫種なのではなく、遺伝子の組み合わせに依存します。折れ耳の確率は30%、立ち耳の確率は70%と言われています。
折れ耳同士の交配をすると75%以上の確率、立ち耳と折れ耳での交配では50%以上の確率で、折れ耳の個体が生まれると言います。
立ち耳同士の交配では、折れ耳の個体は生まれません。
つまり、繁殖の際に意図的に折れ耳のスコティッシュフォールドを採用することで、ある程度計画的に折れ耳が生まれることとなります。
折れ耳同士の交配は、奇形猫を産む可能性が高いとして禁止されている。

前項の通り、折れ耳の遺伝子には染色体異常(骨軟骨異形成の遺伝子)がみられるので、結果として骨や関節に関する病気を引き起こすこととなります。

可愛らしくてチャーミングな折れ耳が、スコティッシュフォールドが病気になりやすい理由に関わっているという事実は衝撃的ですよね。

スコティッシュフォールドがかかりやすい病気

スコティッシュフォールドがかかりやすい代表的な病気をご紹介します。

  • 骨瘤や四肢の骨の形成異常
  • 心臓病をはじめとした各種の内臓の病気
  • 関節の病気
  • 爪形成不全

骨や関節が奇形になると痛みを生じます。症状が重いと歩けなくなる事もあります。

  • 外耳炎

折れ耳のため、耳の通気性が悪いです。
それによって細菌が繁殖しやすくなり、耳の病気にかかりやすいです。
症状:耳にかゆみが起こって、頻繁に足で耳を掻き始めたり、耳を物にこすりつける。耳の中に赤や黄色の耳垢がたまっており、悪臭がする場合も多い。

「スコ座り」について

スコティッシュフォールドに関する情報の中でも有名な「スコ座り」ですがこの実態をご存知でしょうか?
「スコ座り」は、スコティッシュフォールドの特徴的な座り方の1つです。
後ろ足を折り曲げ、まるで人間みたいに座る姿勢です。一見、可愛らしい仕草ですが、このスコ座りは、スコティッシュフォールドが抱えやすい「骨軟骨異形成症」によって引き起こされた症状なのです。
この「骨軟骨異形成症」は、関節の軟骨部分が硬く変異し、関節炎を引き起こすことで痛みを発生させます。関節にかける負担が軽減されるよう猫側が工夫しているのがスコ座りなのです。

スコティッシュフォールドの寿命

スコティッシュフォールドの寿命は11〜13歳です。
家猫の平均寿命が約15歳とされているため、比較的寿命は短めといえるでしょう。
個体差はありますが、他の猫種に比べ、病気にかかりやすいことが原因と推測されています。

尚、データ上は折れ耳と立ち耳のスコティッシュフォールド間に平均寿命の差はありません。
ただし、折れ耳の方が関節炎や骨の異常、外耳炎を患う危険性が高いのは事実と言えます。

突然死のリスクについて

スコティッシュフォールドは、遺伝的な要因から突然死することがあります。大半の場合、肥大性心筋症が原因になるケースが多いです。
心筋が厚くなって心室を圧迫し、十分な血液が送り出せなくなる症状です。

ただしこの肥大性心筋症による突然死は、他の猫種でも同様に起こり得ます。
折れ耳のスコティッシュフォールドが際立って症状を起こしやすい病気であるという事実は確認されていません。
猫が発症する最もポピュラーな心臓病として広く知られています。

心臓(内臓)は目視することができないので、気付かないうちに症状が進行していたということが多々あります。
愛猫の動きが鈍くて呼吸が荒くなっているという様子があれば、すぐに獣医師に相談する必要があります。定期的な検診も行いましょう!

健康管理のためのケア

スコティッシュフォールドに元気で長生きしてもらうために、飼い主さんが取り組める健康管理やケアについて紹介します!

健康維持に関わる要素

  • 遺伝的要素
  • 環境
  • 食事
  • 健康管理

が特に影響すると言われています。
遺伝的な要素は先天的なものなので難しいですが、環境や食事、健康管理は飼い主さんがコントロールできる要素です!

病気を防いで健康に過ごす方法

健康診断

健康問題は、早期に発見すれば治療・対応が可能なものが多いです。
逆に言えば、長期間放置されると重大な問題に発展する可能性があるため、定期的な健康診断は愛猫の健康を保つために不可欠です。
スコティッシュフォールドの健康診断は、少なくとも年に1回は必要です。
年齢とともに頻度を増やすのも良いでしょう。
骨変形症による痛みや不快感の兆候を見つけるために、骨と関節には常に注意を払いましょう!

ワクチン接種

ワクチン接種は、猫をさまざまな病気から守り、長生きできるようにするための主要な予防策です。適切なワクチンスケジュールで打ち忘れのないようにしましょう。

ストレス解消

ストレスが溜まると免疫力が低下し、病気にかかりやすくなってしまいます。
以下のことに注意しましょう。

  • 安全で快適な寝床の用意をする 
    ベッドやクッションを用意し、家の中で落ち着ける場所を作ってあげましょう。
  • プライバシーを確保する
    猫がリラックスできるように、周囲から様子が見えにくい隠れ家的スペースを作ってあげましょう。
  • 適切な運動と愛情表現をする
    一緒に遊んだり、抱っこや撫でることで愛情をたくさん伝えることは、ストレスの解消にとても有効です!
    運動をすることで、肥満の予防・筋肉の形成・関節の柔軟性の維持・ストレス軽減をサポートします。
    そのほかにも、キャットタワー・キャットウォークや猫用おもちゃを準備して能動的に愛猫に運動してもらいましょう!

バランスの良い食事 

食事は、飼い主さんが最も正確にコントロールできるものです。高品質なタンパク質、ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸であるタウリンを含む猫用の餌を与えて挙げましょう。
カロリー計算も忘れずに!

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羽の強度をサポートするために、グラスファイバー、ナイロンで補強を行なっています。
猫が最も興味をそそられると言われている「バタバタとした振動音」が鳴る構造になっている為、猫の興味をそそります!

スコティッシュフォールドにおすすめのキャットフード7選!大事な栄養素や選び方

まとめ

今回は、「折れ耳のスコティッシュフォールドは病気になりやすいのか?」を中心に、突然死や寿命についても解説しました。いかがでしたでしょうか?
胸を痛めてしまう事実もありますが、スコティッシュフォールドが大好きな方や既に家族の一員として迎えている方は、現実を受け止めて対策を施しましょう。
人懐っこく可愛らしいスコティッシュフォールドが元気で健康に過ごせるためのケアはいくつも存在します!

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