猫が突然怒るようになったり突然襲ってくる(急に攻撃的になる)ことには、様々な原因が考えられます。恐怖を体験し、病気などの不安やこの先の生活への悩みを抱える飼い主さんに向けて、適切な対応を詳しく解説します。
ノルウェージャンフォレストキャットの凶暴化となつかない原因について
猫が急に怒るようになった
私は現在、1匹のサイベリアン(メス)を飼育しています。ある日就寝しようとしていると、愛猫が「ギャーーー!」と聞いたこともない声を発しながら飛びかかってくるように突然襲ってきました。原因もわからないまま凶暴化(急に攻撃的になる、急に気性が荒くなる)したので、原因不明で非常に衝撃的でした。
そこでこの記事では、同じように愛猫が急に怒るようになった飼い主さんに向けて、実体験を踏まえながらその原因と対処法をご紹介します。
急に怒るようになった、凶暴化について
私が体験した凶暴化とは、特にきっかけとなる原因が見当たらないにも関わらず飼い猫が急に威嚇をしてくる(飛びかかってくる、噛む、襲ってくる)ことです。
飼い猫が突然暴れたり、急に飼い主を襲うケースであり、猫の激怒症候群などの病気、転嫁行動などに該当する可能性を心配されている方向けです。
私の実体験は「てんかん」とは異なります。
猫という動物について知っておくべきこと
猫は比較的(例えば犬と比較した場合)本能的に行動する傾向にあります。
つまり、自分の内部や外部で起きた事象に対して突発的に威嚇や警戒をする可能性が高いです。大きな物音がした時や周囲の環境が大きく変わると、飼い猫が急に威嚇してきたり、急に攻撃的になると感じる場合があるでしょう。病気や怪我の可能性もあります。
また、猫は感情をコントロールする脳内ホルモンの変動に敏感です。凶暴化や突然襲ってくるなどの攻撃行動は「激怒症候群」の可能性があります。猫の激怒症候群は脳神経系の病気によるものであり、適切な医療介入が必要です。
本能に従っている分、「猫が飛びかかってくる、噛む、急に怒るようになったり攻撃的になる」背景には何かしらの原因があると考えられます。その時の状況を冷静に分析しましょう。
明らかに普段とは異なる凶暴化や、飼い主に対しての攻撃行動が見られる場合は激怒症候群などの病気を疑い、獣医師さんに頼りましょう。
猫が急に飛びかかってくる、噛む場合の原因
猫の凶暴化、急に攻撃的になる原因は多岐に渡りますが、環境的ストレスや健康問題が大きな原因として考えられます。突然襲ってくる(威嚇、飛びかかってくる、強く噛む、叩く)場合、脳の異常や激怒症候群などの病気、てんかんが原因である可能性が考えられます。
猫が急に飛びかかってくる、噛む場合の原因を以下で説明します。
身体的な怪我や病気
怪我をしている場合や病気などの体の異常に敏感に反応して急に攻撃的になる場合があります。痛みを感じていることに対して本能的に不安になったりパニックになり、自己防衛として威嚇します。
このような状況下において飼い主さんが近づいてきたり触ろうとした時に、急に怒ったり噛む可能性があります。飼い主さん目線で言えば、飼い猫が急に怒ったと感じるでしょう。
ただし怪我や病気の場合、歩き方や普段の様子との比較をしっかり行うことで原因の判別がつきやすいです。
ストレス
身体的・精神的ストレスによる威嚇行動や凶暴化には、たくさんの原因が考えられます。
代表例として、「不眠」「嫌な匂い」「かなりお腹が空いている」「環境の急変」などが挙げられます。猫はルーティーンや縄張りを大切にする動物なので、慎重に原因を見極めることが求められます。
特に突然襲ってくる、怒る、気性が荒くなる際には、その当時や直前の状況を把握しておくことが肝心です。普段からお部屋の環境をある程度保っておくことが重要です。
恐怖心やトラウマ
猫が怯えたり過去の経験から嫌な感覚を感じた場合、突然攻撃的になったり飛びかかってくることがあります。これらも本能的な行動なので、飼い主さんからすると原因のない突然の凶暴化に見えるでしょう。
窓の外から野良猫が見えたり、大きな物音にトラウマを抱えている場合などがあります。
脳の異常(激怒症候群)
猫の激怒症候群については未だによく分かっていない部分が多いですが、研究によると激怒症候群に該当する異常が確認されてきつつあるようです。
「特別な原因もなく」突然飛びかかってくる、襲ってくる、攻撃的になり、時間が経てば普段の様子に戻ります。そしてこの現象が不定期で繰り返し見られます。
未だ未解決ではありますが、脳内のセロトニン受容体が満タンになってしまった時に野生的な行動をとることがあるようです。簡潔に言えば、幸せホルモンを受け取るための器官が容量いっぱいで機能しなくなった状態です。
何をもって激怒症候群であるのかの判断は動物病院での診断をするしかありません。激怒症候群は完治ができない病気である一方、投薬などによって向き合っていくことが可能です。
転嫁行動について
転嫁行動とは、直接的な原因とは別の副次的な事象とを結びつけて誤認して攻撃や怒りに反映させる現象です。
嫌な音や匂いがしている時に飼い主さんが突然近づいたり動いた時に、その嫌な感覚が飼い主さんのせいであると責任転嫁してしまうのです。
急に気性が荒くなったり飛びかかってくると感じた場合は、この転嫁行動が該当するかもしれません。
凶暴化した際の適切な対処法
飼い猫が凶暴化したり、突然襲ってきた場合の適切な対処法をご紹介します。
急に攻撃的になったり激怒症候群に直面した際に、飼い主さんはパニックに陥りやすいです。飼い猫の激しい威嚇や攻撃行動に対する知識を深め、冷静に対応するための準備をしておきましょう。
①飼い猫を刺激しない
猫が急に怒るようになったり飛びかかってきた時に、オーバーなリアクションや声を出すことは控えましょう。不安状態で凶暴化した猫を更に興奮させる危険があります。
具体的には、愛猫の名前を呼んだり、「大丈夫?」と声をかけたり、パニックになったような様子を猫に悟られないようにしましょう。
無視してスルーすることを徹底し、先ずは飼い猫との距離を図り避難しましょう。
②飼い主さんと隔離し、暫く猫を1人にする
次に、猫を暗い部屋で1人にさせて落ち着かせましょう。暗くて誰もいない部屋に隔離するのが理想です。猫が冷静さを取り戻す時間をとりましょう。
この間も、声をかけたり飼い主さんの気配を感じさせるような行動はNGです。
隔離時間を利用して、攻撃・威嚇行動の原因や当時の状況を冷静に分析しましょう。
また、1人で対処が不安である場合は、往診が可能な獣医師さんを予約したり、電話を通じてアドバイスをもらいましょう。
③動物病院や往診が可能な獣医師に相談する
猫との生活経験が豊富である場合や猫の攻撃行動・激怒症候群に慣れている飼い主さんを除けば、必ず動物病院の獣医師の診断を仰ぐことを推奨します。
飼い主さんが不安に感じていることを細かく解消できますし、病気のリスクを考慮しながら愛猫の状態を分析してくれます。
この際に、猫が「普段通りに」ご飯を食べているか、トイレをしているか、水を飲んでいるかを事前に把握しておきましょう。獣医師さんとのやりとりがスムーズになります。
④少しずつ飼い主さんとの接触を増やしていく
一定時間の隔離を経て猫が落ち着いた場合や獣医師の診断後に様子見と判断された場合、餌やりやトイレ掃除も兼ねて必要最低限の接触を行いましょう。
猫は目に見えているものに反応する動物です。理想的な環境は、ケージ内に入れてタオルやブランケットで覆い隠し、周囲を視認できなくすることです。トイレや餌もケージ内で完結する環境が好ましいため、1段目にトイレを設置できる2段式の猫用ケージの設置がおすすめです。
猫が不安を感じている場合、ケージの入り口から静かに手際よく餌の補給やトイレ掃除を行えば攻撃してくることはないでしょう。また、水の補給についてもケージに設置できるタイプの水飲み器がおすすめです。
上記の環境さえ整えば、時間の経過と猫の様子を見ながらの判断が可能になるので、飼い主さんのメンタルもかなり落ち着くでしょう。お部屋の環境の見直しなどにも時間をあてましょう。
おすすめ2段式ケージ
- ストッパーキャスター付き&ワイド扉
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- 梯子付き、子猫やシニア猫の段の移動をサポート
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大型猫種に最適なケージの選び方とおすすめ人気ランキングを紹介!
おすすめ水飲み器
- ケージへの取り付け可能
- 取り付け型のため場所を取らない
- 飲んだ量が目視できるので、健康管理も可能
- 取り外し簡単
絶対に動物病院に相談すべき
愛猫が飛びかかってくる、急に怒るようになった、凶暴化したと感じた場合、必ず動物病院に相談しましょう。今後の生活や愛猫の健康を豊かにするためには不可欠です。
特に突然の攻撃行動を見せる猫は、重大な健康問題を抱えている可能性があります。猫との安全な共生のためにも、専門家の診断と助言を求めることが重要です。
実体験ベース
我が家のサイベリアンが暴れて攻撃的になった際、1人ではどうしようもなくなってしまいました。往診の先生が猫をケージまで誘導してくれて、今後のお世話の方法や相談すべきおすすめの獣医師さんを紹介してくれて本当に助かりました。
猫の精神的な問題は未だ謎が多いので、猫の行動診療科に相談することを推奨されました。
解決の糸口は、猫との信頼関係の再構築
猫の凶暴化(突然襲ってくる、威嚇・攻撃してくる、飛びかかってくる)に対する対処法と原因を解説しました。
激怒症候群を含め、猫が突然攻撃的になる場合、ストレスや病気、怪我が関係しています。猫と飼い主が共に安心して生活するためには、異変を感じたら迅速に動物病院に相談することが最も重要です。